「文章を書く」スキルを上げるにも、やはり練習してたくさん書くことが一番。
ですが、頭の中でもやもやしている考えやアイデアを、引き出すのは難しいですよね。
今回は「ノンストップ・ライティング」という、メンタルブロックや反省的な考えを置き去りにして、
頭の中の言葉を一気に書き出すライティングの筋トレとも言える発想方法をご紹介します!
「ノンストップ・ライティング」のやりかた
ノンストップライティングは、ナタリー・ゴールドバーグという方が開発した発想方法。
「クリエイティヴ・ライティング–《自己発見》の文章術」という書籍に出典があります。
やり方はとっても簡単!
さっそくタイマーを用意してやってみましょう!
- ①タイマーを15分セットして、紙とペンを用意。またはパソコンとテキストエディタ。
※時間は自分のやりやすい時間でもOK。 - ②タイマーが鳴るまでひたすら思いついたことを書きなぐる
- ③怖い考えや、やばい感情に突き当たったらすぐに飛びつく
ポイント1:絶対に手を止めない、読み返さない、書き直さない
②の書きなぐるとは、比喩ではなくそのままの意味。タイマーが止まるまで書き続けましょう。
句読点や改行も必要ありません、誤字脱字や変換のミスがあっても修正しないでください。
もう頭に何も浮かんでこない、もうダメだ…と思ってからが本番。
タイマーが止まるまで書き続けて、頭の中のアイデアや言葉をどんどん出すのがポイントです。
ポイント2:普段考えないような気持ちや考えに行き着く
ずっと思考を掘り下げて書きつづけると、感情や思考のストッパーが外れて、普段は抑えている考えや感情が浮かんできます。
人によってこの状態に入るまでに時間がかかったり、回数をこなさないとわからないという方もいます。
まずはやってみて、どれくらいで頭に浮かぶ考えが尽きるのか自分のペースを知ることから始めましょう。
人に見せるものではないので、何を書いてもいい!という気持ちで取り組むのがポイントです。
「ノンストップライティング」のねらいやメリット
感情や理性のストッパー(メンタルブロック)を外す効果がある
私たちはいつも文章を書くときに限らず、言葉を発する時、行動する時。無意識に自分の中に仮想の存在を作り出しています。
この文章や行動を「誰かが見たらどう思うか」といった思考で、反省的思考・自己検閲とも言われます。
こうした自分の心の中にあるストッパーがあるおかげで、「読み手を意識した良い文章を書きたい」という気持ちが自然と生まれるんですね。
普段はこうした、読み手のことをしっかり考えるのはとても大切です。
でも自分が行き詰まっているときや、良い言葉がでてこない・文章がまとまらないときは、この考えを取り払う必要があります。
仮想の読み手(ストッパー)が強すぎると、言葉は生まれてこない
アイデア大全のレビューでは「仮想の読み手」と表現される、この「ストッパー」が強すぎると良くないこともあります。
まだアイデアや書きたいことが頭の中にあるだけなのに、仮想の読み手が外に出すことを止めてしまうからです。
これは自己否定や、自分の言葉やアイデアを否定・変だと思われたくないなどの、不安や心配が強く関係します。
しかしノンストップライティングのように、次々と思いついたことを書きつづけると、不安や反省の感情は追いついてこなくなります。
その状態で考えをすぐ言葉にするトレーニングに慣れていれば、普段の文章を作る際にもスムーズに思っていることを言語化できるようになりますよ!
一気に集中して文章を打ち続けるのは、ちょっとした爽快感もあります。
ぜひ座ってできる楽ちんな筋トレと思ってぜひ挑戦してみてください!
うっかりやりすぎて、腱鞘炎には注意してね。
パームレスト・アームレストで手首を傷めないようにするのも効果的だよ。
ライター目線の「ノンストップライティング」のメリット
アイデア大全の書籍では上記のような、仮想の読み手を取り払うことがメリットの大部分として上げられています。
ですがお仕事や、ビジネスの場で文章を書くようなライターの視点でも、他にもメリットがあります。
- 頭に浮かんだことをすぐに言葉でアウトプットする練習になる
- タイピングスピードや、物理的にも慣れてくるためスピードが上がる
- 書ける文章の幅が広がる。定型に捕らわれない自由な文章を書く練習につながる
アイデア大全:もっと役立つブレスト方法や、思考のノウハウが手に入る
最後にノンストップ・ライティング以外にも、計42個のブレインストーミングや思考のトレーニング方法が掲載されている「アイデア大全」を紹介します。
42個のアイデアは難易度で挑戦しやすさが分類されていて、ノンストップライティングのように簡単なものから、難しいものまであります。(ノンストップライティングは難易度2)
やや哲学的なものも多く、すぐ実践して効果を得るには使い所が難しくはありますが、考えが煮詰まっていたり今までとは違うブレストをしてみたい場合には、効果的ではないでしょうか。
ぜひ気になる方は、お手にとってみてください!